リファラル採用の定着率を最大化する方法とは?離職を防ぐ5つのポイントを解説

リファラル採用の定着率を最大化する方法とは?離職を防ぐ5つのポイントを解説

近年、多くの企業で導入が進む「リファラル採用」。社員の個人的なつながり(リファラル)を活用するこの採用手法は、採用コストの削減や、自社にマッチした人材に出会いやすいといったメリットから注目を集めています。

特に、多くの経営者様や人事担当者様が期待を寄せるのが、「入社後の定着率の高さ」ではないでしょうか。

しかし、「社員の紹介だから安心だろう」と安易に考えていると、思わぬ早期離職を招いてしまうケースも少なくありません。運用方法を誤れば、人間関係のトラブルや、かえって社員のエンゲージメントを低下させる原因にもなり得ます。

この記事では、多くの企業が陥りがちなリファラル採用の「定着率が低くなる原因」を深掘りし、具体的な改善策まで網羅的にご紹介します。

リファラル採用における定着率の実態とは?

リファラル採用で入社した社員の定着率は、他の採用手法と比較して高い傾向にあります。

リファラル採用入社者の定着率データ

株式会社リクルートが2019年に行った調査によると、リファラル採用で入社した人のうち「3年以内に離職した」と回答した割合は13.2%でした。 これは、転職サイト経由(23.2%)やハローワーク経由(31.0%)と比較して、大幅に低い数値です。このデータは、リファラル採用が長期的な活躍に繋がりやすいことを客観的に示しています。

リファラル採用の定着率が高いと言われる3つの理由

それでは、なぜリファラル採用は高い定着率を実現できるのでしょうか。主な理由は3つあります。

企業文化へのミスマッチが少ない 

最大の理由は、入社前にリアルな情報が得られる点です。紹介者である社員を通じて、企業の公式サイトや求人票だけでは分からない、社内の雰囲気、働き方の実態、人間関係といった「生の情報」が伝わります。候補者は良い面も悪い面も理解した上で入社を決めるため、「こんなはずじゃなかった」という入社後のギャップが起こりにくくなります。

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入社後のサポート体制が手厚い 

新しい環境に飛び込む際、誰しも不安を感じるものです。リファラル採用の場合、信頼できる紹介者が社内にいるという安心感があります。業務で分からないことや、人間関係の悩みなどを気軽に相談できる相手がいることは、入社後のスムーズな立ち上がりと精神的な安定に大きく貢献します。

早期の人間関係を構築しやすい 

紹介者という共通の知人がいることで、他の社員とのコミュニケーションのきっかけが生まれやすく、組織に早期に馴染める傾向があります。特に中小企業においては、社員同士の円滑なコミュニケーションが組織力に直結するため、これは大きなメリットと言えるでしょう。

リファラル採用で定着率の低下につながる5つの原因

高い定着率が期待できるリファラル採用ですが、運用を間違えると逆効果になることもあります。ここでは、多くの企業が陥りがちな定着率低下の原因を5つご紹介します。

入社前の期待値コントロールの失敗

友人や元同僚を紹介する手前、紹介者が自社の魅力的な側面ばかりを伝えてしまうケースです。仕事の厳しさや、会社が抱える課題といったネガティブな情報を伝えないまま入社すると、候補者は過度な期待を抱いてしまいます。結果として、入社後に厳しい現実に直面し、「聞いていた話と違う」と早期離職につながってしまいます。

紹介者・被紹介者への過度なプレッシャー

「〇〇さんの顔に泥は塗れない」と、被紹介者が過剰なプレッシャーを感じてしまうことがあります。成果を出さなければ、早く馴染まなければ、と自分を追い込み、精神的に疲弊してしまうのです。 一方で、紹介者も「自分が紹介したのだから、しっかり面倒を見なければ」という責任感から、過度な負担を感じてしまうこともあります。

既存社員との人間関係のトラブル

「社長の紹介だから」「エース社員の〇〇さんが連れてきた人材だから」といったように、周囲が特別扱いすることで、既存社員が不公平感を抱くことがあります。 また、紹介者と被紹介者が常に一緒に行動することで、他の社員との間に壁が生まれ、組織全体のコミュニケーションが滞る原因にもなりかねません。

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制度やルールの不整備

「知人だから大丈夫だろう」と、選考基準を曖昧にしたまま採用してしまうケースです。スキルや価値観が自社に合わない人材を採用してしまえば、当然ながら定着は難しくなります。また、インセンティブ(紹介報酬)目的の紹介が増え、採用の質が低下してしまうリスクも潜んでいます。

キーパーソンである紹介者の退職

特に、紹介者の存在が入社の決め手となった場合、その紹介者が退職してしまうと、被紹介者は社内での拠り所を失い、強い孤立感を覚えてしまいます。これが引き金となり、連鎖的に退職してしまうケースも少なくありません。

リファラル採用の定着率を最大化する6つの具体的施策

ではどうすればリファラル採用の定着率低下を防ぎ、定着率を最大化できるのでしょうか。ここでは、6つの具体的な施策をご紹介します。

社内への情報提供を透明化・標準化する

紹介者個人の感覚に頼るのではなく、会社として公式な情報を提供できる仕組みを作りましょう。例えば、会社のビジョンや価値観、働き方、社員インタビューなどをまとめた「カルチャーデック」と呼ばれる資料を準備します。これを社員に共有し、「この資料をベースに、あなたの言葉で伝えてください」と依頼することで、誰が紹介しても候補者に伝わる情報にブレがなくなります。

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公平・公正な選考プロセスを徹底する

リファラル採用であっても、通常の選考フローを省略してはいけません。必ず複数回の面接や、場合によっては適性検査などを実施し、客観的な基準で合否を判断しましょう。「今回は残念ながらご縁がなかったけれど、紹介してくれてありがとう」と伝えられる関係性を築くことが、長期的な制度運用の鍵となります。

入社後のオンボーディングを会社全体で行う

入社後のフォローを紹介者一人に任せきりにするのは非常に危険です。人事部や配属先の上長が中心となり、会社全体で新入社員を迎え入れ、育てる体制を構築しましょう。 具体的には、

  • メンター制度を導入し、紹介者以外の先輩社員が相談役となる
  • 入社後1ヶ月、3ヶ月のタイミングで人事担当者との定期的な1on1ミーティングを実施する といった、体系的なオンボーディングプログラムが有効です。

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全社員の理解と協力を得る文化を醸成する

リファラル採用は、人事部だけ、あるいは一部の社員だけが頑張っても成功しません。「なぜリファラル採用が会社にとって重要なのか」という目的やビジョンを全社に共有し、協力的な雰囲気を作り出すことが不可欠です。インセンティブだけでなく、紹介活動そのものへの感謝を朝礼などで伝えるといった取り組みも、社員のモチベーションを高める上で効果的です。

紹介者と被紹介者の関係性に配慮する

両者の良好な関係を保ちつつ、業務上の過度な依存を防ぐ配慮も必要です。例えば、あえて紹介者とは別の部署に配属する、業務上の関わりが少ないチームに配置するといった工夫が考えられます。また、人事が定期的に紹介者のケアも行い、「何か困っていることはないか」とヒアリングする機会を設けることで、紹介者が一人で負担を抱え込むのを防ぎます。

リファラル採用専用ツールを活用して運用を効率化・可視化する

これまで述べてきた施策を、Excelや口頭だけで管理・運用するのは非常に煩雑です。特に、人事担当者のリソースが限られる中小企業においては、「誰が誰を紹介し、今どの選考段階なのか」といった情報が管理しきれず、制度自体が形骸化してしまうケースも少なくありません。

そこでおすすめしたいのが、リファラル採用専用ツールの活用です。ツールを導入することで、以下のようなメリットが期待できます。

  • 情報共有の円滑化
    募集中の求人情報やカルチャーデックなどをツール上で一元管理できます。社員はいつでも手軽に情報を確認し、スマートフォンから友人・知人に共有できるため、紹介活動のハードルが下がります。
  • 進捗状況の可視化
    紹介から選考、結果通知までの進捗が一目でわかります。これにより、候補者への連絡漏れや対応の遅れを防ぎ、丁寧な候補者体験を提供できます。
  • 運用工数の削減
    インセンティブの申請や管理、効果測定などを自動化できるため、人事担当者は本来注力すべき候補者とのコミュニケーションや制度改善に時間を使えるようになります。

これらの煩雑な管理・運用を効率化し、リファラル採用を成功に導く基盤を整える上で、ツールの活用は非常に効果的です。

【関連】リファラル採用ツールおすすめ5選!メリットや選び方を徹底解説

おすすめのリファラル採用を支援するサービス「リファアルム」

リファアルムは、リファラル採用とアルムナイ採用を同時に支援するサービスです。採用は感覚的に行うものではなく、全従業員を巻き込み、「全社一丸」となって取り組むことが大切です。リファアルムを使うことにより、従業員のリファラル採用やアルムナイ採用に対する「前向きな姿勢」を引き出すことが可能です。

リファアルムを活用する具体的なメリットは下記の3つです。

1、従業員が「リファラル」「アルムナイ」に積極的に協力する、魅力的なカルチャーを形成できる。

2、創業以来のノウハウを活かし、「リファラル」「アルムナイ」だけではない採用活動全体の成功を支援。

3、協力してくれた従業員に対し、業界トップクラスのギフトラインナップで謝礼を提供。

「リファアルム」を活用してリファラル採用を推進しましょう

本記事では、リファラル採用の定着率について解説しました。

リファラル採用は、適切な制度設計と丁寧な運用を行えば、他のどの採用手法よりも高い定着率が期待できる、非常に有効な手段です。


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