リファラル採用を成功に導くフォロー術!満足度を高めるフォロー体制とは?

リファラル採用を成功に導くフォロー術!満足度を高めるフォロー体制とは?

近年、企業の採用活動において「リファラル採用」の重要性がますます高まっています。自社をよく理解する社員の紹介による採用は、コストを抑えつつカルチャーフィットした優秀な人材を獲得できる、非常に有効な手段です。

しかし、「制度は導入したものの、社員からの紹介が全くない」「紹介はあっても選考の途中で辞退されてしまう」といったお悩みを抱える経営者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

その成否を大きく左右するのが、意外と見落とされがちな「フォロー」です。紹介してくれた社員と、応募してくれた候補者。この両者への丁寧なフォローこそが、リファラル採用を成功させるための鍵となります。

本記事では、リファラル採用におけるフォローの重要性から、具体的な方法まで、網羅的に解説します。

リファラル採用のフォローが重要な3つの理由

リファラル採用を単なる「紹介制度」と捉え、紹介後のフォローを怠ってしまうケースは少なくありません。しかし、その「ひと手間」を惜しむことが、制度が形骸化する最大の原因となります。ここでは、フォローが不可欠である3つの理由を解説します。

紹介者(社員)のエンゲージメント向上

「せっかく勇気を出して友人を紹介したのに、その後どうなったか何の連絡もない…」 これは、社員がリファラル採用に協力する意欲を失う最も大きな原因の一つです。自分の紹介が会社にどう受け止められ、どのようなプロセスを辿っているのかが分からない状態は、大きな不安と不信感を生みます。

逆に、選考状況をこまめに共有したり、結果に関わらず紹介への感謝を伝えたりといった丁寧なフォローがあれば、社員は「自分の行動が会社に貢献できた」「会社は自分のことを信頼してくれている」と感じることができます。このポジティブな体験が、会社へのエンゲージメントを高め、「また良い人がいたら紹介しよう」という次の協力へと繋がるのです。

候補者(被紹介者)の入社意欲の醸成

リファラル採用の候補者は、一般的な応募者とは異なり、「社員である友人・知人との関係性」という背景を持っています。そのため、企業側の対応は通常以上に慎重さが求められます。

例えば、連絡が遅かったり、面接での対応が不誠実だったりすると、候補者が不信感を抱くだけでなく、紹介してくれた社員の顔に泥を塗ることにもなりかねません。

一方で、応募後すぐに連絡があり、選考プロセスがスムーズに進み、常に丁寧なコミュニケーションを心がけるといったフォローがあれば、候補者は「この会社は人を大切にする誠実な会社だ」という印象を抱きます。その信頼感が、企業の魅力や志望度を高め、入社意欲の醸成に直結するのです。

良好な人間関係と企業ブランディングの維持

リファラル採用において、フォローの真価が最も問われるのが「不採用」の時です。この時の対応を誤ると、社員と候補者の人間関係に亀裂が入り、社員は二度と紹介してくれなくなるかもしれません。

企業が責任を持って誠実なフォローを行うことで、たとえ今回はご縁がなかったとしても、紹介してくれた社員と候補者の良好な人間関係を守ることができます。さらに、その誠実な姿勢は、「残念だったけど、とても良い会社だった」というポジティブな印象を残し、長期的に見れば企業の評判(エンプロイヤーブランディング)を高めることにも繋がります。

リファラル採用のフォローのポイント5選

リファラル採用においては、具体的に「いつ」「誰に」「何を」すれば良いのでしょうか。ここでは、リファラル採用のプロセスを5つのフェーズに分け、それぞれのフォローのポイントを具体的に解説します。

1.紹介依頼〜候補者紹介時のフォロー

リファラル採用は、社員が「紹介したい」と思える環境づくりから始まります。

  • 対象:紹介者(全社員)
    • 求める人物像の解像度を上げる
      単なるスキルや経験だけでなく、「こんな価値観を大切にしている人」「こんな雰囲気のチームで活躍できる人」といったカルチャーフィットの観点まで具体的に伝えましょう。
    • 制度の周知徹底
      インセンティブの内容や支払い条件、選考プロセスなどを分かりやすく説明する場を設け、いつでも確認できる資料を用意しておきましょう。
    • 紹介方法のハードルを下げる
      「このURLを友人に送るだけ」「人事担当者に名前を伝えるだけ」など、社員が数分で行動できるよう、紹介フローを簡略化することが重要です。

2.選考中のフォロー

このフェーズでのスピーディーで誠実な対応が、紹介者と候補者の信頼を大きく左右します。

  • 対象:紹介者(社員)
    • 選考状況のこまめな共有
      「書類選考通過」「一次面接実施」など、選考ステップが進むごとに報告しましょう。最低でも週に一度は状況を伝えるルールを設けるのがおすすめです。
    • 伝え方の例
      「〇〇さん、こんにちは。ご紹介いただいた△△さんの書類選考が通過し、来週一次面接を行うことになりました!いつもご協力いただき本当にありがとうございます。」
  • 対象:候補者(被紹介者)
    • 迅速な初期対応
      紹介を受けたら、原則24時間以内に人事担当者から最初の連絡を入れましょう。
    • 柔軟かつスピーディーな日程調整
      面接日程は複数の候補を提示し、迅速に確定させます。在職中の候補者も多いため、業務時間外の設定など柔軟な対応も有効です。
    • 事前の情報提供
      面接官の役職や名前、面接で聞きたいことなどを事前に伝えることで、候補者の安心感を醸成します。

3.採用決定後のフォロー

内定から入社までの期間は、候補者が最も不安を感じる時期です。丁寧なフォローで内定辞退を防ぎましょう。

  • 対象:紹介者(社員)
    • 最優先での結果報告
      採用が決定したら、誰よりも先に紹介者へ報告し、心からの感謝を伝えます。これは紹介者への最大の敬意です。
    • インセンティブの迅速な手続き
      規定に基づき、速やかにインセンティブの手続きを行いましょう。
    • 伝え方の例
      「〇〇さん、素晴らしいご縁をありがとうございます!ご紹介いただいた△△さんに先ほど内定をお出しし、無事にご承諾いただけました!〇〇さんのおかげです。本当にありがとうございます。」
  • 対象:候補者(内定者)
    • オファー面談の実施
      労働条件の確認だけでなく、入社後に期待する役割やキャリアパスについて丁寧にすり合わせ、入社への期待感を高めます。
    • 入社までのコミュニケーション
      食事会やチームメンバーとのオンライン顔合わせ、社内イベントへの招待などを企画し、入社前の不安を解消し、帰属意識を高めます。

4.不採用時のフォロー

最もデリケートで、最も重要なフォローです。誠実な対応を徹底しましょう。

  • 対象:紹介者(社員)
    • 丁寧な結果説明
      不採用の事実と、可能な範囲での理由(例:スキルセット、経験など客観的な事実)を丁寧に説明します。「〇〇さんのご紹介がダメだったわけではない」という点を明確に伝え、次の紹介への心理的ハードルを下げることが重要です。
    • 感謝と次への期待を伝える
      「今回はポジションの要件と少し異なりましたが、素晴らしい方をご紹介いただき感謝しています。〇〇さんの会社を思うお気持ちが本当に嬉しいです。また機会があれば、ぜひお力添えください。」といった言葉で、協力への感謝を伝えましょう。
  • 対象:候補者(被紹介者)
    • パーソナルな連絡
      テンプレート通りの「お祈りメール」は避け、必ず人事担当者から直接、電話か個別メールで丁寧に連絡します。
    • ポジティブなフィードバック
      「面接でお伺いした〇〇のご経験は非常に魅力的でした」など、評価できる点を具体的に伝え、候補者の自尊心に配慮します。
    • 未来に繋げる関係構築
      候補者の許可を得て、「タレントプール」に登録し、将来的に適合するポジションが生まれた際に再度連絡する可能性を示唆するのも有効な手段です。

5.入社後のフォロー

入社後もフォローは続きます。スムーズな定着が、次のリファラル成功に繋がります。

  • 対象:紹介者(社員)
    • 入社者の活躍を報告
      入社から1ヶ月後、3ヶ月後などのタイミングで、「〇〇さんにご紹介いただいた△△さん、部署にもすっかり馴染んで大活躍してくれていますよ」といった近況を報告することで、紹介者は自分の貢献を実感できます。
  • 対象:入社者
    • 手厚いオンボーディング
      通常の入社者と同様、もしくはそれ以上に手厚いオンボーディングプログラムを実施し、早期の立ち上がりと定着を支援します。
    • 定期的な1on1
      上司や人事担当者との1on1を定期的に行い、業務の悩みや人間関係の不安を早期にキャッチし、孤立させない体制を整えましょう。

リファラル採用のフォローを仕組み化し、成功させるポイント

リファラル採用のフォローを一過性のものにせず、持続可能な制度として定着させるためのポイントをご紹介します。

担当者とルールを明確にする

フォローが属人化すると、担当者によって対応にムラが出たり、忙しい時期に漏れが発生したりします。そうした事態を防ぐために、「誰が(人事の〇〇が)」「いつ(選考ステータスが変わったら24時間以内に)」「何を(テンプレート化したメールで)」「誰に(紹介者と候補者に)」連絡するかを明確にルール化し、チーム全体で共有しましょう。

【関連】リファラル採用のルール設計とは?定めるべきルールと法律上の注意点を解説

進捗状況を可視化できる環境を整える

紹介者にとって、「自分の紹介が今どうなっているのか」が分からないことは大きなストレスです。Excelやスプレッドシートでの管理も可能ですが、紹介者が増えてくると更新や共有が煩雑になりがちです。リファラル採用ツールなどを活用すれば、紹介者自身が進捗を確認できる機能もあり、人事担当者の工数を削減しながら、紹介者の満足度を向上させることができます。

【関連】リファラル採用ツールおすすめ5選!メリットや選び方を徹底解説

感謝と称賛を伝える文化を醸成する

インセンティブという金銭的報酬はもちろん重要ですが、それ以上に人の心を動かすのが「感謝と称賛」です。全社朝礼で紹介協力者を表彰する、Slackの全社チャンネルで「〇〇さんの紹介で新しい仲間が増えました!」と発表する、経営者から直接お礼の言葉を伝えるなど、会社全体でリファラル採用を歓迎し、協力してくれた社員を称える文化を育むことが、制度を活性化させる上で非常に重要です。

【関連】リファラル採用を活性化させる7つの施策!社員が自然と協力したくなるコツとは?

制度の形骸化を防ぐためにツールを活用する

リファラル採用をExcelやスプレッドシート等で管理していると、設計したフォロー体制が管理しきれずに制度が形骸化してしまう可能性があります。
近年では、リファラル採用に特化したツールも提供されています。こうしたツールを活用することで、制度や情報管理を一元化し、運用の手間を大幅に削減できます。
また、空いた時間で、候補者や社員とのコミュニケーションといった、より本質的な業務に集中できるようになります。

おすすめのリファラル採用を支援するサービス「リファアルム」

リファアルムは、リファラル採用とアルムナイ採用を同時に支援するサービスです。採用は感覚的に行うものではなく、全従業員を巻き込み、「全社一丸」となって取り組むことが大切です。リファアルムを使うことにより、従業員のリファラル採用やアルムナイ採用に対する「前向きな姿勢」を引き出すことが可能です。

リファアルムを活用する具体的なメリットは下記の3つです。

1、従業員が「リファラル」「アルムナイ」に積極的に協力する、魅力的なカルチャーを形成できる。

2、創業以来のノウハウを活かし、「リファラル」「アルムナイ」だけではない採用活動全体の成功を支援。

3、協力してくれた従業員に対し、業界トップクラスのギフトラインナップで謝礼を提供。

「リファアルム」を活用してリファラル採用を推進しましょう

本記事では、リファラル採用におけるフォローの重要性から、具体的なアクション、そして制度として定着させるためのポイントまでを解説してきました。

リファラル採用は、単に採用コストを削減するための手法ではありません。社員が自社の未来を考え、大切な友人・知人を招き入れるという、エンゲージメントの表れそのものです。

その信頼に応えるための丁寧なフォローは、時に手間がかかるかもしれません。しかし、その一つひとつの誠実なコミュニケーションの積み重ねが、紹介者・候補者双方との強固な信頼関係を築き、採用力の強化、ひいては企業の持続的な成長へと繋がっていきます。


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