リファラル採用を促進する7つの方法!社員が自然と協力したくなる制度設計とは?

リファラル採用を促進する7つの方法!社員が自然と協力したくなる制度設計とは?

リファラル採用(社員紹介制度)を導入したものの、「期待していたほど紹介が集まらない」「制度が形骸化してしまっている」といった悩みを抱える経営者・人事担当者様は少なくありません。

採用コストを抑えつつ、自社にマッチした優秀な人材を獲得できる可能性を秘めたリファラル採用。しかし、ただ制度を作り、社員に「誰か良い人がいたら紹介してください」と呼びかけるだけでは、なかなか機能しないのが現実です。

本記事では、リファラル採用がなぜ促進されないのか、その根本的な原因を解き明かし、具体的な促進方法、そして失敗しないための注意点までを体系的に解説します。

リファラル採用が促進されない3つの原因

具体的な施策の前に、まずは自社のリファラル採用の制度がなぜうまくいっていないのか、その原因を正しく理解することが重要です。多くの企業が陥りがちな3つの原因について解説します。

社員が制度を正しく理解・魅力に感じていない

最も多い原因は、社員がリファラル採用制度そのものを「知らない」「よく分かっていない」というケースです。

  • 制度の目的やメリットが社員に伝わっていない(「会社だけが得をする制度」だと思われている)
  • どんな人材を求めているのか、募集内容が曖昧で紹介しづらい
  • 紹介フローが複雑で、何をすれば良いか分からない

制度の存在を知っていても、その目的や自分にとってのメリット、具体的な手順が不透明では、協力しようという気持ちにはなりにくいでしょう。「会社を良くするため、皆で仲間を探す活動なんだ」というポジティブな認識がなければ、促進は困難です。

友人・知人を紹介する心理的・物理的ハードルが高い

社員の立場からすると、大切な友人・知人を会社に紹介するには、いくつかのハードルが存在します。

  • 「もし不採用になったら友人との関係が気まずくなる」という心理的負担
  • 「友人に声をかける時間がない」「自社の魅力をどう説明すれば良いか分からない」といった物理的負担
  • 紹介した後の選考プロセスが不透明で、どうなっているのか分からず不安

特に、不採用になった場合の人間関係への懸念は大きな障壁となります。会社側がこうした社員の不安に寄り添い、負担を軽減する仕組みを用意できなければ、紹介は生まれません。

自社に対するエンゲージメント(愛着や貢献意欲)が低い

根本的な問題として、社員自身が自社に魅力を感じていなければ、リファラル採用は成り立ちません。

  • 社員自身が、自社の事業内容やビジョン、労働環境に心から共感・満足していない
  • 「この会社は、自信を持って知人におすすめできる」と確信が持てない
  • 経営層や人事部と社員との間に信頼関係が築けておらず、会社への貢献意欲が低い

リファラル採用の成功は、社員エンゲージメントの高さを映す鏡とも言えます。制度の改善と並行して、社員が自社で働くことに誇りを持てるような組織づくりが不可欠です。


リファラル採用を促進する7つの具体的な方法

原因を特定できたら、次はいよいよ具体的なリファラル採用の促進施策です。ここでは、社員が「協力したい」と自然に思える仕組みを作るための7つの方法をご紹介します。

目的とビジョンを明確に伝え、共感を醸成する

まずは、「なぜリファラル採用を行うのか」という目的を、経営層や人事から自分の言葉でしっかりと伝えましょう。 単に「採用コストを削減したいから」ではなく、「私たちのビジョンに共感し、カルチャーに合う仲間を、皆で集めたい」「社員の皆さんの力を借りて、もっと良い会社を一緒に作っていきたい」といったポジティブなメッセージが、社員の共感を呼び起こします。 全社朝礼やキックオフなど、社員が一堂に会する場で、経営者自らがその想いを語ることが非常に効果的です。

誰でも分かる「制度設計」と「周知」を徹底する

制度は、誰が見ても明快で分かりやすいことが大原則です。

  • 紹介から採用までの流れ
  • インセンティブ(報酬)の金額と支払条件
  • 募集しているポジションと求める人物像
  • 紹介方法(誰に、どうやって連絡すれば良いか)

これらの情報をハンドブックにまとめたり、社内ポータルサイトに専用ページを作成したりして、いつでも誰でも確認できる状態にしましょう。また、一度説明して終わりではなく、定例会議や社内チャットなどで定期的にアナウンスし、社員の記憶に定着させることが重要です。

【関連】リファラル採用の制度設計とは?成功に導く運用のコツ

インセンティブ(報酬)制度を適切に設計する

リファラル採用を社員の協力を促す上で、インセンティブは有効な手段です。しかし、その設計には工夫が必要です。

  • 金銭的インセンティブのメリット・デメリット
    金銭は、社員にとって分かりやすく直接的な動機づけになります。一方で、「報酬目当て」の紹介が増え、自社とのマッチングを度外視した紹介が増えるリスクも。金額だけに頼るのではなく、後述の非金銭的インセンティブと組み合わせることが成功の鍵です。
  • 非金銭的インセンティブの重要性
    「会社に貢献できた」という満足感や名誉も、強力な動機づけとなり得ます。
    • 例: 特別休暇の付与、部署への食事会費用提供、社内表彰、全社での称賛など。 金銭以外の報酬は、「協力してくれてありがとう」という会社の感謝の気持ちを伝え、社員のエンゲージメント向上にも繋がります。
  • インセンティブの相場と注意点
    金銭的インセンティブの相場は、採用の難易度によって変動します。一般的には、一般社員で5~10万円、専門職や管理職で30万円以上が一つの目安です。支払いのタイミングは、「採用決定時」と「試用期間終了後(定着後)」の2回に分けるなど、定着を促す工夫も有効です。

【関連】リファラル採用のインセンティブとは?相場や制度設計のポイントを徹底解説

紹介のプロセスを簡略化し、負担を軽減する

多忙な社員の負担をいかに減らせるかが、紹介数を増やす上で極めて重要です。

  • 紹介ツールの導入
    数クリックで友人情報を登録・紹介できる専用ツールを活用する。
  • 紹介材料の用意
    会社の魅力が簡潔にまとまった資料や、友人に送るメッセージのテンプレートを用意しておく。
  • カジュアルな接点を設ける
    「まずは人事担当者とランチに行くだけでOK」「会社のイベントに友人を招待してOK」など、本格的な選考の前に、候補者が会社の雰囲気を知るための気軽な接点を設ける。

「ちょっと声をかけてみる」という最初の行動のハードルを、可能な限り下げてあげましょう。

定期的な情報発信とコミュニケーションを絶やさない

リファラル採用は「継続的な取り組み」です。制度が忘れ去られないよう、定期的に情報を発信し続けましょう。

  • 募集情報のアップデート
    「現在、営業部でこんな人材を募集しています!」など、具体的な情報を社内報やチャットで発信する。
  • 成功事例の共有
    「〇〇さんの紹介で入社した△△さんが、こんなに活躍しています!」といったポジティブなニュースを共有し、協力してくれた社員を称賛する。

このような情報発信は、他の社員にとって「自分も協力してみよう」というきっかけになります。

紹介者と候補者を徹底的にサポートする

紹介してくれた社員と、紹介された候補者の両者に対し、丁寧なフォローを徹底してください。これが会社の信頼に繋がります。

  • 紹介者への進捗報告
    「〇〇さんが一次面接に進みました」「残念ながら今回はご縁がありませんでした」など、選考の進捗をこまめに報告する。
  • 候補者への特別対応
    「〇〇さんからのご紹介ですね」と一言添えるなど、候補者に「特別感」を感じてもらえるような丁寧なコミュニケーションを心がける。
  • 不採用時のフォロー
    万が一不採用となった場合でも、その理由を紹介者に誠実に説明し、紹介してくれたことへの感謝を伝える。この対応が、次の紹介に繋がります。

経営層が率先してコミットする姿勢を見せる

リファラル採用を「全社的なプロジェクト」として成功させるには、経営層のコミットメントが不可欠です。 経営者自らがリファラル採用の重要性を社内で語り、時には率先して自身の知人を紹介する姿勢を見せることで、社員の本気度は大きく変わります。また、紹介に貢献してくれた社員に対して、経営者から直接「ありがとう」と感謝を伝えるだけでも、社員のモチベーションは大きく向上するでしょう。

リファラル採用を促進する上での注意点

リファラル採用の施策を推し進める中で、思わぬトラブルを避けるために、最後に3つの注意点を確認しておきましょう。

不採用時の人間関係に最大限配慮する

紹介された人材であっても、会社の採用基準は絶対に下げてはいけません。そのことを事前に全社員に周知徹底しましょう。 そして、万が一不採用となった場合は、その結果をまず人事から紹介者へ丁寧に説明し、理解を求めることが重要です。紹介者の人間関係にヒビが入らないよう、最大限の配慮と誠実な対応が求められます。

社員への紹介を「強制」しない

リファラル採用を促進したいからといって、紹介数にノルマを課したり、紹介しない社員を責めるような雰囲気を作ったりするのは逆効果です。強制は、社員のエンゲージメントを著しく低下させます。あくまでも、社員が「良い会社だから、友人に紹介したい」と自発的に思えるような環境づくりが本質であることを忘れてはなりません。

ツールの活用も視野に入れて形骸化しないようにする

近年、リファラル採用の運用を効率化・活性化させるための専用ツールやクラウドサービスが増えています。こうしたツールの活用は、形骸化を防ぐこともあります。
ツールがあることで、紹介のハードルを物理的に下げることが重要です。気軽に紹介できることで社内へ浸透しやすくなり、人事担当者としても管理工数の削減を実現することが可能です。

【関連】リファラル採用の注意点7選!法規制から人間関係のトラブルまで徹底解説

おすすめのリファラル採用を支援するサービス「リファアルム」

リファアルムは、リファラル採用とアルムナイ採用を同時に支援するサービスです。採用は感覚的に行うものではなく、全従業員を巻き込み、「全社一丸」となって取り組むことが大切です。リファアルムを使うことにより、従業員のリファラル採用やアルムナイ採用に対する「前向きな姿勢」を引き出すことが可能です。

リファアルムを活用する具体的なメリットは下記の3つです。

1、従業員が「リファラル」「アルムナイ」に積極的に協力する、魅力的なカルチャーを形成できる。

2、創業以来のノウハウを活かし、「リファラル」「アルムナイ」だけではない採用活動全体の成功を支援。

3、協力してくれた従業員に対し、業界トップクラスのギフトラインナップで謝礼を提供。

「リファアルム」を活用してリファラル採用を推進しましょう

リファラル採用の促進は、単に魅力的なインセンティブを用意するだけでは不十分です。

成功の鍵は、「制度への理解促進」「心理的・物理的ハードルの撤廃」「会社へのエンゲージメント向上」という3つの視点から、社員が「この会社を、大切な知人におすすめしたい」と心から思える環境を、会社全体で作り上げていくことにあります。

しかし、「リファラル採用について、さらに詳しく知りたい」
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そのようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ弊社の「リファアルム」にご相談ください。

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