リファラル採用はペルソナが9割!紹介の質と数を高める作り方と活用法

「社員の紹介だから期待したのに、会ってみたら自社の雰囲気とは少し違った…」 「『誰か良い人がいたら紹介してね』と全社に伝えても、一向に紹介が集まらない…」
リファラル採用に取り組む中で、このような課題を感じていらっしゃる経営者様・人事担当者様は少なくありません。
社員のつながりを活かすリファラル採用は、うまく機能すれば採用コストを抑えつつ、定着しやすい優秀な人材を獲得できる非常に強力な手法です。しかし、その成功の裏には、多くの企業が見落としがちな「ある重要プロセス」が存在します。
その鍵こそが、採用における「ペルソナ」の設定です。
この記事では、リファラル採用の成功確率を劇的に高める「ペルソナ」の重要性から、具体的な設定方法、そしてペルソナを最大限に活用する方法まで、分かりやすく解説していきます。
もくじ
リファラル採用において「ペルソナ設定」が重要な理由
そもそも、なぜリファラル採用において「ペルソナ設定」がこれほどまでに重要なのでしょうか。その理由は大きく3つあります。
社員との「求める人物像」の認識ズレを防ぐため
リファラル採用で起こりがちなのが、「社員は“良い友人”を紹介し、会社は“優秀な人材”を求めている」という根本的な認識のズレです。
社員の方は、善意から「性格の良い友人」「真面目な後輩」を紹介してくれます。しかし、その「良さ」が、必ずしも会社が求めるスキルや価値観と一致するとは限りません。
そこでペルソナが「共通言語」としての役割を果たします。スキル、経験、価値観、働き方などを具体的に定義したペルソナを共有することで、社員が候補者を探す際の判断基準が明確になります。「この友人なら、ペルソナの〇〇な部分に合っているな」と考えることができるため、紹介のミスマッチを劇的に減らすことができるのです。
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紹介の心理的ハードルを下げ、行動を促すため
「誰か良い人がいたら紹介して」という曖昧な依頼では、社員は何を基準に考えれば良いか分からず、「責任も重大だし、下手に紹介するのはやめておこう」と、行動に移せないケースがほとんどです。
しかし、具体的なペルソナがあれば話は別です。 「営業経験3年以上で、チームで目標達成することに喜びを感じる、30代前半の方」といった具体的な人物像が示されれば、社員は自身の友人・知人の中から「あ、〇〇さんならピッタリかもしれない!」と顔を思い浮かべやすくなります。
紹介の心理的ハードルが下がり、具体的な行動を促すきっかけが生まれるのです。
採用活動全体の精度と一貫性を高めるため
一度しっかりと作り込んだペルソナは、リファラル採用だけに留まらず、あらゆる採用シーンで役割を果たせます。
- 求人票の作成
ペルソナに響くキャッチコピーや仕事内容の説明を考えられる - 面接
面接官ごとの評価のブレがなくなり、一貫した基準で候補者を評価できる - 入社後のオンボーディング
ペルソナが重視する価値観を踏まえた育成プランを立てられる
このように、ペルソナは採用活動全体の質を底上げし、一貫性をもたらすための重要な基盤となるのです。
リファラル採用のペルソナの作り方
では、実際にどのようにリファラル採用のペルソナを作成すれば良いのでしょうか。ここでは、誰でも実践できるステップをご紹介します。
自社で活躍している社員(ハイパフォーマー)を分析する
まずは、現実に目を向け、「自社で既に活躍している社員」を分析することから始めましょう。彼ら・彼女らには、貴社で成果を出すためのヒントが詰まっています。
- 何を分析するか?
- スキル・経験
どのようなスキルや経験が入社後に活きているか - 行動特性
困難な状況でどのように行動するか、周りをどう巻き込むか - 価値観
仕事において何を大切にしているか、会社のどんな理念に共感しているか - 入社動機
なぜ競合他社ではなく、自社を選んだのか
- スキル・経験
これらの情報をヒアリングや簡単なアンケートで集めることで、理想論ではない、現実に即したペルソナの土台が出来上がります。
現場が求める「一緒に働きたい人」の要件を定義する
次に、採用した人材が実際に働くことになる部署やチームへのヒアリングが不可欠です。人事だけで考えた人物像と、現場が本当に求めている人物像がズレていては、採用後のミスマッチにつながってしまいます。
- 現場に何を聞くか?
- 具体的な業務内容
どんな業務を、誰と、どのように進めるのか - 必要なスキル
最低限必要なスキル(Must)と、あれば嬉しいスキル(Want) - チームの雰囲気
どんなキャラクターの人が多いか、どんな人がいるとチームが活性化するか - 現在の課題
どんなスキルや経験を持つ人が来れば、チームの課題が解決されるか
- 具体的な業務内容
現場のリアルな声に耳を傾け、解像度を高めていきましょう。
具体的なペルソナを落とし込む
ここまで集めた情報を、具体的な一人の人物像としてまとめていきます。
例えば、「鈴木さんは、現職で営業成績はトップクラス。でも、会社の古い体質に疑問を感じていて、もっとお客様に寄り添った提案ができる環境で自分の力を試したい、と考えているようです」といった背景を語るのです。
単なる項目の羅列ではなく、一人の人間としての背景や悩み、希望を語ることで、社員はその人物像をより鮮明にイメージでき、感情移入しやすくなります。「ああ、それなら友人の〇〇君が近いかもしれない」と、記憶と結びつきやすくなるのです。
リファラル採用のペルソナを活用する3つの施策
リファラル採用のペルソナが完成しても、社内に浸透しなければ意味がありません。ここでは、ペルソナを活用し、実際の紹介につなげるための3つの施策をご紹介します。
ペルソナ共有会(キックオフ)を実施し、全社員の目線を合わせる
作成したペルソナは、全社員が集まる場(全社朝礼や定例会など)で、経営者や人事から情熱をもって発表しましょう。 「私たちが今、こんな仲間を探しています!」と、ペルソナの物語を語り、なぜその人が必要なのかを伝えることで、社員の当事者意識を高めます。質疑応答の時間も設け、全社員の目線を合わせることが重要です。
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紹介者と面接官の間で「申し送りシート」として活用する
社員から候補者を紹介してもらったら、紹介者になぜその人を紹介してくれたのかをヒアリングしましょう。 「ペルソナの『チームで目標達成することに喜びを感じる』という部分が、彼にピッタリだと思いました」といった情報を事前に得ることで、面接官は候補者のどこに注目して質問すべきかが明確になります。これにより、選考の精度が格段に向上します。
社員が友人に「一言で説明できる」ツールを用意する
社員が友人に気軽に声をかけられるよう、「紹介用の武器」を用意しましょう。
- 紹介カード
ペルソナの概要や自社の魅力を1枚にまとめた画像やPDFを作成し、いつでもスマホから送れるようにしておく。 - カジュアル面談の案内ページ
「まずは話を聞いてみるだけでもOK」という気軽な面談の案内ページを用意し、そのURLを共有してもらう。
社員が「これを見せれば伝わる」「このURLを送ればOK」という状態を作ることで、紹介へのハードルを大きく下げることができます。
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リファラル採用のペルソナ設定で陥りがちな2つの注意点
最後に、リファラル採用のペルソナ設定で担当者様が失敗しないための注意点を2つお伝えします。
理想を追い求め、「スーパーマン」を作ってしまう
ペルソナ作成でよくあるのが、あれもこれもと理想を詰め込みすぎて、現実には存在しない「スーパーマン」のような人物像を作ってしまうことです。これでは、当然ながら該当者が見つかることはありません。
大切なのは、Must(これだけは譲れない必須要件)とWant(あれば嬉しい歓迎要件)に優先順位をつけることです。すべての条件を満たす完璧な人材ではなく、最も重要な核となる部分を持った人材は誰か、という視点で考えましょう。
一度作ったら「作りっぱなし」になっている
会社の事業フェーズや組織の状況によって、求める人物像は変化していきます。半年前は必要だったスキルが、今ではそれほど重要ではない、ということも起こり得ます。
ペルソナは一度作ったら終わりではありません。最低でも半年に一度は採用活動の結果を振り返り、「このペルソナで本当に採用がうまくいっているか?」「今の組織の課題に合っているか?」と見直すPDCAサイクルを回していくことが成功の鍵です。
【関連】リファラル採用の注意点7選!法規制から人間関係のトラブルまで徹底解説
おすすめのリファラル採用を支援するサービス「リファアルム」

リファアルムは、リファラル採用とアルムナイ採用を同時に支援するサービスです。採用は感覚的に行うものではなく、全従業員を巻き込み、「全社一丸」となって取り組むことが大切です。リファアルムを使うことにより、従業員のリファラル採用やアルムナイ採用に対する「前向きな姿勢」を引き出すことが可能です。
リファアルムを活用する具体的なメリットは下記の3つです。
1、従業員が「リファラル」「アルムナイ」に積極的に協力する、魅力的なカルチャーを形成できる。
2、創業以来のノウハウを活かし、「リファラル」「アルムナイ」だけではない採用活動全体の成功を支援。
3、協力してくれた従業員に対し、業界トップクラスのギフトラインナップで謝礼を提供。
「リファアルム」を活用してリファラル採用を推進しましょう
今回は、リファラル採用の成功の鍵を握る「ペルソナ」について、その重要性から具体的な作り方、活用法までを解説しました。
リファラル採用の成功は、いかに全社員を巻き込み、「自分たちの仲間を、自分たちで探す」という文化を醸成できるかにかかっています。
そのための最も効果的で、最も重要な第一歩が、解像度の高いペルソナを描き、全社で共有することです。
しかし、「リファラル採用のペルソナについて、さらに詳しく知りたい」
「リファラル採用を始めたいが、何から手を付けたら良いか分からない」
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そのようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ弊社の「リファアルム」にご相談ください。
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