リファラル採用の成功率を上げる改善策とは?制度設計から社内文化の醸成まで徹底解説

リファラル採用の成功率を上げる改善策とは?制度設計から社内文化の醸成まで徹底解説

「リファラル採用の制度を導入したものの、期待していたほど応募が集まらない…」 「社員がなかなか協力してくれず、制度が形骸化してしまっている…」

企業の経営者や人事担当者の皆様の中には、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

リファラル採用は、採用コストの削減や人材のミスマッチ防止に繋がる非常に有効な採用手法ですが、ただ制度を作るだけでは成功は難しく、多くの企業が一度は通る共通の課題です。

本記事では、リファラル採用が失敗に終わってしまう根本的な原因を深掘りし、具体的な改善策を分かりやすく解説します。

リファラル採用のメリット・デメリットとは?

まずはリファラル採用の基本的な定義と、そのメリット・デメリットを紹介します。

リファラル採用とは、自社の社員に友人や知人を紹介してもらい、選考を行う採用手法のことです。「リファラル(referral)」は「紹介・推薦」を意味し、「縁故採用」と混同されがちですが、あくまで候補者の能力やスキルを重視した公平な選考が行われる点が異なります。

リファラル採用のメリット

  1. 採用コストの削減
    求人広告媒体費や人材紹介会社への成功報酬が発生しないため、採用コストを大幅に削減できます。
  2. マッチ度の高い人材の確保
    社員は会社の文化や事業内容を深く理解しているため、それに合った人材を紹介してくれる可能性が高く、入社後のミスマッチが起こりにくい傾向にあります。
  3. 定着率の向上
    候補者は、紹介者である社員から社内の雰囲気や働き方といったリアルな情報を事前に得られるため、入社後のギャップが少なく、定着しやすいと言われています。

リファラル採用のデメリット

一方で、デメリットも存在します。特に、紹介者と被紹介者の人間関係への配慮は不可欠です。万が一、不採用となった場合に両者の関係性が気まずくならないよう、丁寧なフォローが求められます。


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リファラル採用がうまくいかない5つの原因

では、なぜ多くの企業でリファラル採用が期待通りに進まないのでしょうか。ここでは、よくある5つの原因をご紹介します。貴社の状況と照らし合わせながら、課題を特定してみましょう。

1.制度やルールが曖昧で分かりにくい

  • 「誰に、どうやって紹介すればいいの?」
  • 「インセンティブは、いつ、いくら貰えるの?」
  • 「正社員だけが対象?アルバイトの紹介は?」

上記のような質問に、社員がすぐに答えられない状態になっていませんか?紹介方法や対象ポジション、インセンティブの条件といった制度やルールが曖昧だと、社員はどう動けば良いのか分からず、行動に移すことができません。

2.社員への情報共有が不足している

制度を作った当初は周知しても、時間が経つにつれて社員の記憶から薄れてしまうのは当然のことです。そもそも制度の存在自体を忘れていたり、「今、どんな職種を募集しているのか」「どんなスキルを持った人材を求めているのか」といった最新情報が共有されていなかったりすると、紹介に繋がることはありません。

3.紹介するメリットが魅力的でない

インセンティブは、社員に協力してもらうための重要な動機付けの一つです。しかし、その報酬額が紹介の手間や責任に見合わないと感じられたり、金銭的な報酬だけであったりすると、社員の心に響かない場合があります。「手間がかかる割に見返りがない」と思われてしまうと、積極的に協力しようという気持ちは生まれません。

4.社員が自社に愛着や誇りを持てていない

社員が「この会社は素晴らしい」「友人にもぜひ勧めたい」と心から思えていなければ、大切な友人・知人を紹介してくれるはずがありません。リファラル採用の成功は、社員が自社に対してどれだけ愛着や誇りを持っているか、すなわち「従業員エンゲージメント」の高さに大きく左右されるのです。

5.紹介後の選考プロセスに問題がある

せっかく社員が知人を紹介してくれても、その後の対応に問題があれば、次の紹介はなくなってしまいます。

  • 紹介したのに、人事からの連絡が非常に遅い
  • 面接での対応が高圧的だった
  • 不採用の連絡が事務的で、紹介者の顔に泥を塗られた気持ちになった

このような対応は、紹介してくれた社員と候補者の信頼を同時に失う、最も避けたい事態です。

リファラル採用の具体的な改善策8選

自社の課題が見えてきたところで、いよいよ具体的な改善策を見ていきましょう。ここでは7つのアクションプランをご紹介します。

1.制度設計を「分かりやすく」見直す

まずは、誰が見ても分かるシンプルで明確な制度にすることが第一歩です。

  • 募集ポジションと求める人物像を明確に言語化する
    「営業職 1名」だけでなく、「中小企業の社長様への提案経験が3年以上あり、弊社の『顧客第一主義』という理念に共感してくれる方」のように、具体的に伝えることで、社員は紹介する相手をイメージしやすくなります。
  • 紹介から採用までのフローを簡潔にする
    紹介用の専用フォームを用意したり、人事担当者の連絡先を明確にしたりと、社員が「紹介したい」と思った時にすぐアクションできる手軽な仕組みを作りましょう。
  • インセンティブ(報酬)制度を魅力的なものにする
    報酬額を見直すだけでなく、金銭以外のインセンティブを組み合わせるのも効果的です。「紹介者と被紹介者への食事券プレゼント」「特別休暇の付与」など、社員が喜ぶユニークな制度を検討してみましょう。

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2.社内への周知・広報を徹底する

制度は「作りっぱなし」にせず、粘り強く周知し続けることが重要です。

  • 定期的な情報発信
    全社朝礼や社内報、Slackなどのチャットツールを活用し、「今、このポジションを募集しています!」と定期的にアナウンスしましょう。
  • 成功事例の共有と紹介者の表彰
    リファラル採用で入社した社員の活躍を紹介したり、紹介してくれた社員を全社の場で表彰したりすることで、「自分も協力しよう」というポジティブな雰囲気が生まれます。
  • 経営層からのメッセージ発信
    社長や役員から「リファラル採用は会社の未来を作る重要なプロジェクトだ」というメッセージを直接伝えてもらうことで、社員の当事者意識を高めることができます。

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3.社員のエンゲージメントを高める

小手先のテクニックだけでなく、社員が「この会社を勧めたい」と思えるような魅力的な組織づくりが不可欠です。

  • 会社のビジョンや魅力を共有する場を設ける
    社内イベントや勉強会などを通じて、会社の目指す方向性や事業の社会的意義を共有し、自社で働くことの誇りを醸成しましょう。
  • 風通しの良い職場環境を作る
    社員の意見を尊重し、挑戦を応援する文化を育むことで、社員の会社への満足度・貢献意欲は高まります。

4.紹介者の「心理的・物理的」負担を軽減する

「紹介したいけど、手間がかかるのは面倒…」「もし不採用になったら気まずい…」といった社員の負担を軽くする工夫も大切です。

  • 紹介用ツールやプラットフォームの導入を検討する
    近年では、リファラル採用を支援する便利なクラウドサービスも増えています。社員がSNSなどで手軽に募集情報をシェアできる機能などがあります。
  • 紹介カードやSNS投稿文のテンプレートを用意する
    会社紹介文や募集要項のテンプレートを用意しておけば、社員はそれをコピー&ペーストするだけで済むため、紹介のハードルがぐっと下がります。

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5.紹介された候補者への配慮を忘れない

紹介された候補者は、紹介者の顔を立てて応募してくれている「大切なお客様」です。

  • スピーディーで丁寧な選考対応を徹底する
    紹介があったら、当日か翌日には必ず連絡を取りましょう。「特別選考ルート」として、通常よりスピーディーな選考を行うのも有効です。
  • 不採用の場合でも、紹介者への感謝と丁寧なフォローを行う
    結果がどうであれ、まずは紹介してくれた社員への感謝を伝えます。その上で、「今回はご期待に沿えませんでしたが、素晴らしい方をご紹介いただきありがとうございました」といった丁寧なフォローを徹底しましょう。

6.「カジュアル面談」の機会を設ける

いきなり「選考」とすると、紹介する側もされる側もハードルが高く感じてしまいます。まずは人事や現場の社員と「少しお話してみませんか?」というカジュアルな面談の機会を設けることで、相互理解を深め、応募に繋がりやすくなります。

7.定期的な効果測定と改善(PDCA)を行う

制度を導入して終わりではなく、定期的に効果を測定し、改善を繰り返すことが成功への鍵です。「紹介人数」「応募数」「採用決定率」などのデータを分析し、課題に応じて制度を見直していくPDCAサイクルを回しましょう。

8.リファラル採用に特化したサービスを利用する

近年、リファラル採用の運用を効率化・活性化させるための専用ツールやクラウドサービスが増えています。こうしたツールやクラウドサービスの活用は、成功の確率を大きく高めます。

ツールがあることで、社員は気軽に紹介することができ、人事担当者としても管理工数の削減を実現することができます。

アナログな運用では管理が難しく、形骸化しやすいリファラル採用も、ツールやクラウドサービスを活用することで制度として定着させやすくなります。

おすすめのリファラル採用を支援するサービス「リファアルム」

リファアルムは、リファラル採用とアルムナイ採用を同時に支援するサービスです。採用は感覚的に行うものではなく、全従業員を巻き込み、「全社一丸」となって取り組むことが大切です。リファアルムを使うことにより、従業員のリファラル採用やアルムナイ採用に対する「前向きな姿勢」を引き出すことが可能です。

リファアルムを活用する具体的なメリットは下記の3つです。

1、従業員が「リファラル」「アルムナイ」に積極的に協力する、魅力的なカルチャーを形成できる。

2、創業以来のノウハウを活かし、「リファラル」「アルムナイ」だけではない採用活動全体の成功を支援。

3、協力してくれた従業員に対し、業界トップクラスのギフトラインナップで謝礼を提供。

「リファアルム」を活用してリファラル採用を推進しましょう

本記事では、リファラル採用がうまくいかない原因と、その改善策について解説しました。

リファラル採用の改善は、単なる採用手法の見直しではありません。それは、社員が自社のことを好きになり、誰もが「採用担当者」として協力してくれるような、強く魅力的な組織を作るための第一歩です。

しかし、「リファラル採用の改善策について、専門家の意見を聞きたい」
「リファラル採用を始めたいが、何から手を付けたら良いか分からない」

といったお悩みをお持ちの採用担当者様も多いのではないでしょうか。

そのようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ弊社の「リファアルム」にご相談ください。

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