リファラル採用のデメリット9選!失敗しないための対策を徹底解説

リファラル採用のデメリット9選!失敗しないための対策を徹底解説

採用コストの削減や、企業文化とのマッチ度向上などが期待できる「リファラル採用」。多くの企業が注目し、導入を進めている採用手法です。

しかし、その一方で「思ったように紹介が集まらない」「紹介された手前、不採用にしづらい」「社員間の人間関係がこじれてしまった」といった声が聞かれるのも事実です。手軽に始められるイメージがあるからこそ、制度設計や運用を誤ると、深刻な失敗に繋がりかねません。

この記事では、リファラル採用の導入を検討している、あるいはすでに運用しているものの課題を感じている経営者・人事担当者の皆様へ向けて、起こりうるデメリットと、それを乗り越えるための具体的な対策を徹底解説します。

リファラル採用とは?メリットをおさらい

リファラル採用の定義とメリットを簡単に紹介します。

リファラル採用とは、自社の社員に、知人や友人といった信頼できる人材を紹介・推薦してもらう採用手法のことです。従来の求人広告や人材紹介サービスとは異なり、社員の個人的なネットワークを活用する点が最大の特徴です。

なぜ今、多くの企業がリファラル採用に注目しているのでしょうか。その背景には、主に3つのメリットがあります。

  • 採用コストを大幅に削減できる
    求人広告の掲載費や人材紹介会社への成功報酬が不要なため、採用一人あたりのコストを大幅に抑えられます。社員へのインセンティブ(紹介報酬)を設定したとしても、外部サービスを利用するより安価な場合がほとんどです。
  • 企業文化にマッチした人材を採用しやすい
    社員は、自社の企業文化や働きがいを深く理解しています。その社員が「自社に合う」と判断して紹介するため、候補者の価値観や人柄が企業文化とマッチしやすい傾向にあります。結果として、入社後の定着率向上も期待できます。
  • 潜在的な転職希望層にもアプローチ可能
    転職サイトには登録していないものの、「良い会社があれば転職したい」と考えている潜在層にアプローチできるのも大きな強みです。優秀な人材ほど、転職市場には現れにくいものです。社員のネットワークを通じて、そうした貴重な人材と出会える可能性があります。

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リファラル採用で起こりうる9つのデメリット

上記のような大きなメリットがある一方、リファラル採用の進め方によってはデメリットも存在します。ここでは、「企業」「社員(紹介者)」「候補者(被紹介者)」の3つの立場から、起こりうるデメリットを9つご紹介します。

企業側のデメリット

まずは、制度を運用する企業側が直面しやすいデメリットです。

  • 1. 紹介者・被紹介者の人間関係に配慮が必要になる
    紹介者と被紹介者は、もともと友人や元同僚といった関係です。入社後、業務上の指導や評価が、私的な感情に影響される可能性があります。また、万が一、両者の間でトラブルが発生した場合、社内の人間関係全体に悪影響を及ぼすリスクも考慮しなければなりません。
  • 2. 馴れ合いによる採用ミスマッチが起こる可能性がある
    「友人が推薦してくれたから」という安心感や、「断るのは申し訳ない」という気持ちから、選考基準が甘くなってしまうケースがあります。その結果、スキルや経験が自社の求めるレベルに達していない人材を採用してしまい、入社後にミスマッチが発覚することになりかねません。
  • 3. 制度が形骸化し、期待したほど応募が集まらない
    制度を導入したものの、「紹介する知人がいない」「業務が忙しくて紹介活動まで手が回らない」「制度が分かりにくい」といった理由で、社員が積極的に協力してくれず、制度が全く機能しないことがあります。全社的な協力体制を築けなければ、リファラル採用は絵に描いた餅で終わってしまいます。
  • 4. 似たような人材ばかり集まり、組織の多様性が失われる
    「類は友を呼ぶ」という言葉があるように、社員は自分と似た経歴や価値観を持つ知人を紹介する傾向があります。リファラル採用に頼りすぎると、同質的な人材ばかりが集まり、組織の多様性が失われ、新しいアイデアやイノベーションが生まれにくくなる可能性があります。
  • 5. 不採用時に人間関係が悪化し、社員の離職に繋がるリスクがある
    リファラル採用における最もデリケートな問題が、紹介された候補者を不採用にするケースです。伝え方やフォローを誤ると、紹介してくれた社員が「自分の顔に泥を塗られた」と感じ、会社へのエンゲージメントが低下する恐れがあります。最悪の場合、優秀な社員の離職に繋がる可能性もゼロではありません。

社員(紹介者)側のデメリット

次に、友人や知人を紹介する社員側の心理的な負担や懸念を見ていきましょう。

  • 6. 会社と友人の板挟みになり、精神的な負担を感じる
    紹介した友人が無事に入社した後も、紹介者の責任は続きます。「友人は職場でうまくやっているだろうか」「早期退職したらどうしよう」といったプレッシャーを感じることがあります。会社と友人の双方に気を遣う、精神的な負担は決して小さくありません。
  • 7. 報酬(インセンティブ)目当てだと思われる懸念がある
    インセンティブ制度は、紹介を促進する上で有効ですが、一方で「お金のために友人を紹介した」と周囲や友人に思われるのではないか、という懸念を生むことがあります。この気持ちが、紹介へのためらいに繋がるケースも少なくありません。

候補者(被紹介者)側のデメリット

最後に、紹介される候補者側が感じるプレッシャーや気まずさです。

  • 8. 不採用や早期退職の場合に、紹介者との関係が気まずくなる
    もし選考で不採用になった場合、あるいは入社したものの早期に退職してしまった場合、「紹介してくれた友人に顔向けできない」と感じ、その後の友人関係が気まずくなる可能性があります。
  • 9. 紹介してもらった手前、選考を辞退しにくい
    選考が進む中で「思っていた会社と違うな」と感じたとしても、紹介者の顔を立てるために、本音を言い出せず選考を辞退しにくい、というプレッシャーを感じることがあります。内定が出た場合も同様に、断りづらさを感じる候補者は少なくありません。

リファラル採用のデメリットを乗り越えるための5つの対策

ここまで見てきたように、リファラル採用には様々なデメリットが潜んでいます。しかし、これらのデメリットは、適切な対策を講じることで十分に乗り越えることが可能です。ここでは、リファラル採用を成功に導くための5つの対策をご紹介します。

1.目的とルールを明確化し、全社に周知徹底する


まず最も重要なのが、制度の目的とルールを明確に定め、全社員に共有することです。「なぜリファラル採用を行うのか」という目的から、「どんな人材を求めているのか(求める人物像)」「紹介から採用までの流れ」「インセンティブの金額と支払い条件」といった具体的なルールまで、誰が見ても分かるように言語化・明文化しましょう。

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2.紹介者の心理的負担を軽減する仕組みを作る


社員が気軽に友人を紹介できるよう、心理的なハードルを下げることが大切です。例えば、いきなり選考ではなく、まずは人事担当者と候補者が気軽に話せる「カジュアル面談」の場を設けるのも有効です。また、会社説明資料や紹介用のメッセージテンプレートを用意するなど、紹介活動をサポートする体制を整えましょう。

3.公平性を担保した選考プロセスを構築する


「紹介だから」という特別扱いはせず、通常の応募者と同じ選考基準・選考プロセスで、公平に判断することを徹底してください。馴れ合いによるミスマッチを防ぐためにも、紹介者本人を選考過程に関与させない、面接官には客観的な評価を徹底してもらう、といったルールを設けましょう。

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4.紹介者・被紹介者双方への丁寧なフォロー体制を整える


選考結果に関わらず、紹介してくれた社員への感謝と、選考プロセスの丁寧なフィードバックは不可欠です。特に不採用の場合は、その理由を誠実に説明し、紹介者の労をねぎらうことで、エンゲージメントの低下を防ぎます。また、被紹介者に対しても、合否の連絡を丁寧に行い、双方の人間関係に配慮することが重要です。

5.リファラル採用支援ツールを活用して制度の運用・管理を効率化する


「誰が誰を紹介し、今どの選考段階にいるのか」といった情報をExcelなどで手動管理するのは、非常に手間がかかり、ミスも起こりやすくなります。リファラル採用に特化したツールや採用管理システム(ATS)を導入すれば、紹介状況の可視化や情報共有、インセンティブ管理などを効率化でき、人事担当者の負担を大幅に軽減できます。

【関連】リファラル採用ツールおすすめ5選!メリットや選び方を徹底解説

おすすめのリファラル採用を支援するサービス「リファアルム」

リファアルムは、リファラル採用とアルムナイ採用を同時に支援するサービスです。採用は感覚的に行うものではなく、全従業員を巻き込み、「全社一丸」となって取り組むことが大切です。リファアルムを使うことにより、従業員のリファラル採用やアルムナイ採用に対する「前向きな姿勢」を引き出すことが可能です。

リファアルムを活用する具体的なメリットは下記の3つです。

1、従業員が「リファラル」「アルムナイ」に積極的に協力する、魅力的なカルチャーを形成できる。

2、創業以来のノウハウを活かし、「リファラル」「アルムナイ」だけではない採用活動全体の成功を支援。

3、協力してくれた従業員に対し、業界トップクラスのギフトラインナップで謝礼を提供。

「リファアルム」を活用してリファラル採用を推進しましょう

本記事では、リファラル採用のデメリットと、その対策について詳しく解説してきました。

リファラル採用は、採用コストの削減やカルチャーマッチの実現といった大きなメリットがある一方で、人間関係のトラブルや採用のミスマッチなど、見過ごせないデメリットも存在する両刃の剣です。

成功の鍵は、これらのデメリットを事前に正しく理解し、自社の状況に合わせて丁寧に対策を講じることに尽きます。制度をしっかりと構築・運用することで、リファラル採用は貴社にとって最も強力な採用手法の一つになるはずです。

しかし、「リファラル採用のデメリットについて、さらに詳しく知りたい」
「リファラル採用を始めたいが、何から手を付けたら良いか分からない」

といったお悩みをお持ちの採用担当者様も多いのではないでしょうか。

そのようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ弊社の「リファアルム」にご相談ください。

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