リファラル採用とは?メリット・デメリットから成功のコツまで徹底解説

リファラル採用とは?メリット・デメリットから成功のコツまで徹底解説

「採用コストは増え続ける一方、欲しい人材からの応募がない」 「時間とコストをかけて採用したのに、入社後のミスマッチが多く、早期離職に繋がってしまう」

こうした採用課題は、多くの中小企業が抱える共通の悩みではないでしょうか。従来の求人媒体や人材紹介サービスだけでは、採用競争が激化する現代において、自社にマッチした優秀な人材を確保するのはますます難しくなっています。

その突破口として、今「リファラル採用」という手法が大きな注目を集めています。

本記事では、リファラル採用について、基礎知識からメリット・デメリット、具体的な始め方、そして成功のための重要なコツまで、網羅的に解説します。

リファラル採用とは?

リファラル(referral)とは、英語で「紹介」「推薦」を意味する言葉です。 つまりリファラル採用とは、自社の社員に、その人脈の中から自社に合う友人や知人を紹介・推薦してもらい、選考を行う採用手法を指します。

社員という、会社の内部を最もよく理解している人物が「この会社に合うはずだ」と太鼓判を押した人材を紹介してもらうため、企業文化や価値観とのマッチング精度が高いのが特徴です。

「縁故採用」との違いは?

「社員の紹介」と聞くと、「縁故採用」を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、この二つは目的もプロセスも全く異なります。

  • 縁故採用
    経営層の親族や取引先の関係者など、血縁や地縁といった特別な関係性を重視します。採用されることが半ば決まっているケースも少なくなく、公平性に欠ける場合があります。
  • リファラル採用
    あくまで人材を紹介してもらう「きっかけ」が社員であるだけで、通常の選考プロセスを経て、候補者のスキルや経験、カルチャーフィットを客観的に見極めて合否を判断します。公平性が担保されている点が大きな違いです。

リファラル採用は、縁故採用の持つネガティブなイメージとは一線を画す、合理的で透明性の高い採用手法なのです。

【関連】リファラル採用と縁故採用の違いとは?メリット・デメリットから導入の注意点まで徹底解説

なぜ今、リファラル採用が注目されているのか?

リファラル採用が注目される背景には、現代の採用市場が抱える3つの課題があります。

  1. 労働人口の減少と採用競争の激化
    少子高齢化により、多くの業界で人材不足が深刻化が進んでおり、企業は限られた人材を奪い合う状況にあります。そのため、新たな採用手法を取り入れて人材を確保する必要があります。
  2. 転職潜在層へのアプローチ
    今すぐの転職は考えていないものの、「良い会社があれば話を聞いてみたい」という優秀な人材は、転職サイトには登録していません。こうした層にアプローチする必要性が高まっています。
  3. 入社後ミスマッチの防止
    企業のリアルな情報を事前に伝えることで、入社後の「こんなはずじゃなかった」を防ぎ、定着率を向上させることが企業の成長に不可欠になっています。

リファラル採用は、これらの課題を解決する有効な手段として、多くの企業で導入が進んでいます。

リファラル採用を導入する4つのメリット

リファラル採用は、採用リソースが限られる企業にとって大きなメリットをもたらします。

1.採用コストを大幅に削減できる

求人サイトへの掲載費や人材紹介会社への成功報酬は、企業の大きな負担です。リファラル採用が活性化すれば、これらの外部コストを大幅に削減できます。紹介社員へのインセンティブ(報酬)を支払ったとしても、トータルの採用単価を大きく引き下げることが可能です。

2.入社後のミスマッチが起こりにくい

紹介者である社員は、候補者に対して会社の良い面だけでなく、大変な面やリアルな働き方を事前に伝えてくれます。候補者は企業の文化や仕事内容を深く理解した上で選考に進むため、入社後のギャップが少なく、高い定着率が期待できます。

3.転職潜在層にアプローチできる

前述の通り、転職市場に出てきていない優秀な人材に直接アプローチできるのは、リファラル採用ならではの強みです。社員の信頼できるネットワークを通じて、他社がまだ接触できていない貴重な人材と出会える可能性があります。

4.社員のエンゲージメント向上につながる

社員が友人・知人に自社を紹介する過程で、「うちの会社の魅力は何か」「どんな働き方ができるか」を改めて考え、言語化することになります。これは、自社への理解と愛着を深める絶好の機会となり、社員のエンゲージメント(働きがい)向上にも繋がります。

【関連】リファラル採用のメリット7選!デメリットや成功のコツも徹底解説

リファラル採用の3つのデメリットと対策

多くのメリットがある一方で、リファラル採用には注意すべき点も存在します。事前に対策を講じることで、デメリットを最小限に抑えましょう。

1.人間関係のしがらみが生まれる可能性

紹介した手前、もし候補者が不採用になった場合に、紹介者と候補者の関係性が気まずくなってしまうリスクがあります。

  • 対策:
    • 事前に「紹介だからといって必ず採用されるわけではない」と明確に伝えておく。
    • 不採用の際は、紹介者へのフォローを徹底する(感謝を伝え、可能であれば不採用理由を丁寧に説明するなど)。

2.紹介される人材の質や量にばらつきが出る

社員の個人的なネットワークに依存するため、特定の職種に偏ったり、そもそも紹介が全く生まれなかったりする可能性があります。

  • 対策:
    • 全社に対して「今、会社がどのような人材を求めているのか(求める人物像、スキル、経験)」を具体的に、かつ継続的に発信する。

3.制度が形骸化してしまうリスク

導入当初は盛り上がっても、日常業務に追われるうちに社員の意識から薄れ、いつの間にか誰も使わない制度になってしまうケースです。

  • 対策:
    • 社内報や朝礼などで定期的に制度をアナウンスする。
    • 紹介してくれた社員や、リファラル採用で入社した社員を称賛・紹介し、成功事例を共有する。

リファラル採用の導入を成功させる6つのステップ

では、実際にリファラル採用を導入するにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、成功のための5つのステップをご紹介します。

1.目的と目標(KGI/KPI)を設定する

まず、「何のためにリファラル採用を行うのか」という目的を明確にします。その上で、「採用コストを年間で20%削減する」「エンジニア職をリファラルで年間5名採用する」といった具体的な数値目標(KGI/KPI)を設定しましょう。

2.社内の協力体制を構築する

リファラル採用は人事部だけで進めるものではありません。経営層や現場の管理職を巻き込み、「全社で取り組む重要なプロジェクトである」という認識を共有することが成功の鍵です。

3.紹介制度のルールを設計する

具体的なルールを明確に定めます。

  • 紹介フロー
    誰に、どのように紹介すればよいか。
  • 対象者
    正社員、契約社員、アルバイトなど、紹介できる社員の範囲。
  • インセンティブ
    紹介料の金額、支払いのタイミング(例:入社3ヶ月後に10万円支給など)。相場は数万円~数十万円と様々ですが、自社の状況に合わせて設定しましょう。

【関連】リファラル採用の制度設計とは?成功に導く運用のコツ

4.社員への告知と協力依頼

制度が完成したら、全社員に向けて説明会などを実施し、制度の目的やメリット、ルールを丁寧に説明します。「会社を良くするために、皆の力を貸してほしい」という真摯なメッセージが重要です。

【関連】リファラル採用の社内告知のやり方とは?成功に導く進め方と3つのコツ

5.PDCAを回して改善する

制度は一度作って終わりではありません。導入後は、紹介数や選考通過率、決定数などのデータを定期的に分析し、「なぜ紹介が増えないのか」「どの部署からの紹介が多いのか」といった課題を洗い出し、改善を繰り返していくことが不可欠です。

6.リファラル採用に特化したツールを活用する

近年、リファラル採用の運用を効率化・活性化させるための専用ツールやクラウドサービスが増えています。こうしたツールの活用は、成功の確率を大きく高めます。
アナログな運用では管理が難しく、形骸化しやすいリファラル採用も、ツールを活用することで制度として定着させやすくなります。

【関連】リファラル採用ツールおすすめ5選!メリットや選び方を徹底解説

おすすめのリファラル採用を支援するサービス「リファアルム」

リファアルムは、リファラル採用とアルムナイ採用を同時に支援するサービスです。採用は感覚的に行うものではなく、全従業員を巻き込み、「全社一丸」となって取り組むことが大切です。リファアルムを使うことにより、従業員のリファラル採用やアルムナイ採用に対する「前向きな姿勢」を引き出すことが可能です。

リファアルムを活用する具体的なメリットは下記の3つです。

1、従業員が「リファラル」「アルムナイ」に積極的に協力する、魅力的なカルチャーを形成できる。

2、創業以来のノウハウを活かし、「リファラル」「アルムナイ」だけではない採用活動全体の成功を支援。

3、協力してくれた従業員に対し、業界トップクラスのギフトラインナップで謝礼を提供。

「リファアルム」を活用してリファラル採用を推進しましょう


本記事では、リファラル採用の基礎知識から具体的な導入ステップ、成功のコツまでを解説しました。

リファラル採用は、採用コストの削減やミスマッチの防止に直結する、非常に有効な採用手法です。そして、その成功の鍵は、テクニック以前に、社員が「自社を好きで、大切な友人にも勧めたい」と思えるような魅力的な会社作りにあります。

しかし、「リファラル採用について、さらに詳しく知りたい」
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